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認知症について

“認知症”について簡単にご説明いたします。

■概要

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認知症について多くの方は「治らない」「怖い」病気と認識されています。はたして認知症は、そこまで怖い病気なのでしょうか。まず認知症は、どのような病気なのかについて説明します。

認知症は、その原因となる病気(右図)によって、脳の働きが慢性的に障害される状態を言います。認知症の原因で最も多いアルツハイマー病は、脳の神経細胞の周囲にアミロイドという物質が蓄積し、その後にリン酸化タウ蛋白という物質が神経細胞を傷害します。その変化は50代より認められると言います。脳血管性認知症は脳梗塞を繰り返し、脳の働きが障害されます。そういった脳の変化によって、徐々に脳の働きが低下して、日常生活が出来なくなっていくのが認知症ということになります。

■病状

日常生活に支障が生じる

病状として、いわゆる「物忘れ」が有名ですが、この他にも以下のような症状が認められます。
・記憶の障害(以前の記憶は保たれているが、最近のことは忘れてしまう)
・失行(今まで行えていた動作が出来なくなる。例として「服を着ることが難しい」等)
・失認(今まで認識できていたものが認識できなくなる)
・実行機能の障害(計画を立てて実行することが出来なくなる例として「旅行の計画が立てられない・料理が上手に作ることが出来ない」等)

これらの症状が、徐々に進行し、1週間前では気付かないが1年後では進行していることが分かります。また、これらの症状が日常生活に支障が生じるほどであると認知症と診断されます。

進行すると、、、

認知症が進行すると、日常生活が上手くできなくなる他に、周囲との関係が上手くいかなくなります。感情的になる、思いもよらない行動をとることがあります。これを認知症の行動心理症状(BPSD)と言います。こういった症状は、介護する人の負担を大きくするといわれています。こういった症状を周囲の人が理解して上手に接することで、BPSD症状は、ある程度予防できると言われています。それでも病状が不安定な方には薬物療法を行う場合があります。

■経過と治療

「ゆっくり」→「もっとゆっくり」へ

6割以上の原因を占めるアルツハイマー病は、病状が10年ほどかけてゆっくり進行していくことが知られています。大切なのは「ゆっくり」ということです。早く診断すれば、ゆっくりを、「もっとゆっくり」にできます。そうなれば、たとえアルツハイマー病の認知症になっても、長い期間、本人の望む生活ができるはずです。
治療には病院で正しい診断のもと、効果的な薬物を使用することも大切ですが、生活や人間関係を安定させ、コミュニケーションを増やして脳を活性化させることが大切です。

 

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